「高齢社会への備えー日米コミュニティーヘルスの視点から」

-幸せに年齢を重ねる事を考える-

UCバークレーの客員研究員で、慶応義塾大学准教授の秋山美紀氏がお話しくださいました。バークレーを拠点に一年にわたりパブリックヘルスの研究をしており、この春3月には帰国されます。自己紹介で、「私が、一番若いかな?」 から始まって、重苦しくなりがちなテーマをいろいろな質問を工夫して楽しく引き出してくださいました。まず、「高齢者」のイメージの質問。

長谷川町子のマンガ、サザエさんのお父さんの磯野波平氏は54歳と聞いて、皆、エ~!今の54歳は松田聖子さん。こちらに住んで長い方は聖子ちゃんをご存じないだろうと、マドンナが、「もうすぐ還暦」のスライドも加えてくださいました。

 学会でお話しするように、あれこれ統計の図表も交じり、難しくなるかなと思いきや、「突然ですが、どちらがいいですか?コロッと亡くなる/じっくり亡くなる」、これは、簡単に答えが出ませんね。そして、老化にはパターンがあるとお話しくださいました。「より良いつながり」が大切な事を、心筋梗塞死が周囲の地区より半分以下だったペンシルベニア州のロゼト地区の研究(Roseto Study)を例にとって、教えてくださいました。信頼と寿命の関係、ご自分の家族友人・周りの方を観察したら面白いでしょうね。

ひまわり会創立から関わり、顧問として支えてくださっている本間ツルーさんも参加され、また、河野三喜子(さきこ)新会長が、「何歳まで行きたいですか」の質問に、「百歳!」と元気に答えてくださいました。ひまわり会がこれからも支えあう環境を育て維持する場を提供できるように、応援ください。

梁(りおんぐ)裕子