Q)82歳の母が日本で弟夫婦と一緒に暮らしています。同居している義妹の負担を少しでも軽減させようと、1年に2度は日本に帰ってできる限り面倒みるようにしています。最近帰ったときに、母から義妹への不満を散々聞かされ、出来れば、アメリカに来て私達と一緒に住みたいと強く言われました。私の主人(アメリカ人)とも相談しましたが、彼は喜んで引きるとると協力的です。認知症などの兆候はないようで、健康的にも、若干血圧が高いのと、骨粗そう症と診断され、お薬を飲んでいるぐらいで、比較的健康です。この齢でアメリカで新しく生活をするというのは可能でしょうか。

匿名希望 50代女性、S市在住

 

A)気持会でソーシャルワーカーとして仕事をしていた時、よくこの様な「親の呼び寄せ」のことについてのご相談がありました。まず最初に考えなければいけないことは、ビザのこと。質問には書かれていませんが、貴方がすでにアメリカの市民権を持っておられるのでしたら、貴方がスポンサーとして、お母さんが永住ビザを申請するのは可能だと思います。二番目、これが一番大事ですが、医療保険のこと。当然日本の国民保険はアメリカでは適用されないし、旅行者保険がどこまでカバーするかは定かではありません。多分救急治療に限定されているのではないかと思います。アメリカで65歳以上の高齢者が受給できるメディケアも基本的に永住権を取得して5年継続的に居住していなければ申請できません。メディキャルという低所得者の為の保険も収入、資産額によっては申請可能ですが、ここでは詳細は説明できません。以上で述べた基本的な条件の難しさ、ハードルの高さにも関わらず、日本から親を呼び寄せている人は決して少なくありません。特にベイエリアのように、気候が良く、大きな日系・日本人コミュニティーがあるところでは、お母さんがこちらの生活で、日本人の同年代のお友達を作ったり、いろいろな社交活動に参加できる条件はそろっています。先に挙げたビザ、医療保険その他、社会福祉等に関しては、身近な団体の専門家の方にご相談されるのを強くおすすめします。

春海三悟

 

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