一般郵便の切手代が49セントになりましたね。

“フォーエバー(Forever:永遠!?)”切手にすっかり切り替えて、いくらになろうが関係ないかな、それとも、なんでもオンラインで済ませているのかな?そのオンラインの世界に関わっていない人たちにとって、日常の暮らしはどんな風に動いているのでしょうか。

1月末より3週間、92歳になる母の待つ浜松に行ってまいりました。前日まで会議やら抜けれない仕事が詰まっていての訪日。こちらの携帯を日本でも使える方法もあると聞いていましたが、調べる時間もなくどうしたものかと成田に着いてから税関を抜け、携帯電話レンタルの窓口で尋ねてみました。夜中の2時過ぎの頭に説明されている日本語がチンプンカンプンで分りません。簡単に諦めてしまいました。テレホンカードで姉の職場に電話をかけ,まずは、成田に着いた事を告げます。そして、国内線ターミナルで中部国際空港行きを待つ事、約2時間。そこから又2時間弱、高速バスで浜松東名西インターに。夜の10時近くにやっと着く私をターミナルで姉と義兄が、浜松名物のからっ風の中を待っていてくれます。

さて、翌日からは、朝晩、ほんのちょっとメールをみるだけて、あとはオンラインと切り離れた静かな暮らし。昨春、大たい骨を負った母の介護という事ですが、姉達の”手をかさない自分でやる”方針を守って、簡単な食事を作り、昔話に耳を傾けるのが私の役目。父が交通事故にあった後、二部屋をつぶしてつくった広い板の間の部屋には、母の畳ベット、よく吠える犬アーサー君(隣に住む姉が、仕事に行く間、遊びに来ている)の檻、テーブルに4脚の椅子があってもそれほど狭く感じません。読みこなしたいと思って持っていった教科書―言語の発達: Development of Languageをそのテーブルに ひろげて学生時代のように、毎日、勉強していると、”お前、そんな虫の這ったような小さな字、よう読むなあ“と母が申します。ノートに書きとっていれば、”ようそんな字、畝が分らんもせん様なもん書くなあ“

33年前、私をアメリカに送り出してくれたときの母は、今の私よりも若かった。毎週のように、水色の航空便箋に、いろいろ書いて送ってくれた。大きな荷物も送ってくれた。ミミズがのたくるような拙い母の書く宛名を間違えることなく送ってくれた郵便屋さん、フォーエバー(Forever:永遠!?)”有難う。

082014_mailman

リオング裕子