皆さん、最近ニュースで良く取り上げられているDACAをご存知ですか。これは2012年6月にオバマ大統領によって作られた移民法の法律で, Deferred Action for Childhood Arrivalsの略です。この9月初めトランプ大統領の反移民政策の一環としてこの法律を無効にすると発表され論議を呼んでいます。まだどの様に無効を施行していくかが上院に託され、6カ月の猶予期間が与えられているとのこと。紙面の関係であまり詳細には触れられませんが、このDACAは不法移民の親に連れて来られた16歳以下の子供を「強制送還」から守り又労働許可も与えるというものです。この子供達をDREAMERSと呼び、全米で80万人いると言われ、年間6万5千人のDREAMERSが高校を卒業しているそうです。

私的な政治的発言は控えたいですが、このDACAの問題はアメリカ民主主義を根底から覆すものとして、私は大変憂慮しています。アメリカ社会は不法移民の労働力なしには成り立って行かないというのは火を見るよりも明らかです。農業だけではなく、レストラン、建築、ベビーシッター、在宅ヘルスケア、食品加工、精肉業その他多岐に渡り、市民、合法移民がやりたくない低賃金で厳しい、汚い、まさに3Kの仕事を彼等が全部引き受けて、アメリカ経済をささえていると言っても過言ではありません。その不法移民の子供達から「アメリカ人」として生きる権利を剥奪するのは、まさに憲法のもとに宣言している「全ての国民の平等」に対して真っ向から対立するものではないでしょうか。私達がこの国で生活していて享受しているアメリカ社会の「おおらかさ」が一部の権力志向の人達によってこれ以上破壊されないことを強く願います。

注)この意見は飽くまでも私個人のものであって、ひまわり会全体を反映しているものではありません。